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2022

三宅 真里世

三宅 真里世

腎臓高血圧内科

専攻医

三宅 真里世

MIYAKE MARISE

先輩医師の声

senior doctor

先生方が皆さん教育的で、相談しやすい雰囲気です

Q医師になったきっかけを教えてください

ずっと人の役に立てる資格職に就きたいなと考えていました。私の父が診療所の院長をしており、高齢化が進む現代においてあらゆる病気を抱えている患者さんの存在を知り、トータルでマネジメントできるような医師になりたいと思ったのがきっかけです。
将来的には大病院だけでなく、高齢の方が地域でかかれるような病院や診療所で働きたいと考えています。今後さらに高齢化が進み、急性期だけでなく慢性期の患者さんを診ることができる病院がもっと必要になると思うので、トータルで診れるような医師として働いていきたいです。

Q腎臓高血圧内科を選んだ理由は?

将来は地域で幅広い患者さんを診ていきたいと思っており、初期研修後はあらゆる内科を周って勉強しています。腎臓高血圧内科を選んだのは、日本全国どこにでも透析患者さんがいらっしゃるので、医師として急性期から慢性期まで幅広い患者さんを診ることが出来るように学びたいと思ったからです。
また、大学病院なので県内でも珍しい病気の方がたくさん紹介されますし、透析患者さんの透析の導入のための入院の方や検査入院の方などもいらっしゃるので、専門性を持って学ぶことが出来ます。
どこまでが市中病院で診ることができて、どこからは大学に紹介しないといけないのか、というのを把握できるように、専門の先生の見方を勉強しています。

Q腎臓高血圧内科の雰囲気はいかがですか?

腎臓高血圧内科の雰囲気はとても良いです。風間教授はじめ田中准教授、先生方皆さんとても教育的で優しいです。週に2回カンファレンスがあり、今やっている治療と今後の方針について先生に相談しながらやっているのですが、こうしたらいいよとか結構提案してくださり、困ったときにはご意見をくださるので、相談しやすい雰囲気です。
また、最後にワンポイントとして「この疾患はこうするといいよ」とか「これに注意してね」などの教育的なポイントを教えてくださるので、私とか研修医、学生さんにとってそれが非常にありがたいです。

Q患者さんと接するうえで気を付けていることは?

例えば目標設定をして「このくらいまで下げるとこんなにいいよ」「このくらいの病気を予防できるよ」などデータを提示すると納得してくれて頑張ろうと思ってくださる方や、褒められて伸びる方など、患者さんによってタイプが異なるので、それぞれの患者さんに合わせてどうすればいいかを一緒に考えるようにしています。お仕事が忙しい方や経済的に栄養のことを考える余裕がない方もいらっしゃるので、患者さんのライフスタイルを想像しながら、現実的な妥協案を提案するよう心がけています。
また、腎臓病は他の病気に比べ、何が悪いのか、どうしてそれがいけないのかが伝わりにくい病気でもあります。そのため、「糖尿病が進むと心臓の病気になりやすいよ」とか、「血圧が高いと脳卒中とか心筋梗塞とか血管の病気のリスクになるよ」など、皆さんが知っているような具体的な病名を挙げることで、医師側の意図をわかりやすく伝えるようにしています。

Q仕事とプライベートの両立はできていますか?

今は仕事が忙しくて帰って寝るみたいな生活が多いのですけど、自分の体が資本なので、ご飯はしっかりと食べて、野菜を多く採るよう心掛けています。当直で眠れない日があるのですけれど、呼ばれなそうな日は早めに寝るようにしています。
また、私はまだ結婚や妊娠は経験していないので、お仕事との両立っていう実体験は無いのですが、先輩の女性医師のお話をお伺いすると、以前よりはかなり働きやすくなってきて、育休・産休が取りやすくなったとか、子育てされながら時短で働いている方が増えたとおっしゃっていました。
私も今後のキャリアや働き方を考えていこうと思っています。

Q後輩の皆さんへメッセージをお願いします

将来10, 20年後自分がどういう医者でありたいかっていうビジョンを持つことが大切だと思います。毎日忙しくて忙殺されて終わってしまいがちなんですけど、自分がどういったところでどういう風に働いていたいかを考えていくべきだと思います。
大学の教授になりたいのであればたくさん研究して論文を書かなければならないですし、臨床能力を高めたいのであれば、大学病院ではなくて市中病院のほうが沢山の患者さんを診ることができますし。
医局を決めるのであれば、自分の興味のある分野、または、自分の生活スタイルで決めればいいと思います。女性をはじめ、ワークライフバランスを考える人は、働きやすい科に行くとかオンオフがはっきりしている科に行く人が多いです。
あとは、教授とか上の先生の人柄に惹かれて入局するっていう人も多いですね。
どの道を選んでも不正解はないと思うので、その場その場でどれも正解だと思えるように頑張るしかないのかなと思います。

2/25

2020

透析遠隔支援室が福島医大病院の正式部署になりました

弘前大学透析遠隔視察

2018年から実施しておりました透析遠隔支援室が、この度、福島医大病院の正式部署になりました事をお知らせいたします。

先日、弘前大学の皆様が視察にいらっしゃり、予想以上に機能している状況に感心してくださいました。
医師不足に悩む地域への医療サービス提供の切札となり、お一人でも多く負担が少ない人工透析を受けられる患者様が増えることが、私たちの使命だと思っております。

⇒遠隔透析について詳しくはこちら

2/25

2020

腎臓疾患の啓発動画の撮影を行いました

2020年2月24日、福島県立医科大学病院内で腎臓疾患の啓発を目的とした動画の撮影を行いました。
撮影クルーの皆様、研修医や学生の皆様の協力のもと、丸1日がかりの撮影となりました。

一般の方にも興味を持っていただきやすい動画となるよう、医療という枠にとらわれず面白くのびのびとした撮影現場でした。

腎臓疾患について解説する女医役の撮影風景

芸人さんの演技指導のもと談笑を交えながら、腎臓疾患について解説する女医役の撮影風景。

アイドルに扮する学生が腎臓疾患について啓発するシーン

腎臓疾患の啓発について歌とダンスで伝えるアイドル役の撮影風景。
なんとこの日のために、CKD(慢性腎臓病)のオリジナルソングまで作ってしまいました♪

ノリノリで学生を応援する風間教授

学生が一生懸命な姿を、ノリノリで応援する役作りが完璧な風間教授!

長丁場の中、最後まで楽しく撮影に協力して下さった学生・研修医の皆様、大変お疲れさまでした。
また、病棟を利用され撮影現場に居合わせた方々、暖かく見守っていただきありがとうございました!

今回撮影した動画は、腎臓疾患の啓発のため、当ホームページ、各種WEB媒体、病院等で配信する予定となっております。
詳細な情報は、随時更新して参ります。

医療関係者だけではなく、一般の方も楽しく観ていただける動画となっておりますので、楽しみにお待ち下さい。

7/3

2019

福島県立医科大学広報誌「いごころ」に遠隔透析が紹介されました

当科の「透析の遠隔管理」が、福島県立医科大学の広報誌「いごころ」に掲載されました。

福島県では、東日本大震災後、相双地方の医療体制はスタッフの不足などにより、震災前の状態には戻っていません。
透析医療も、地域の透析施設だけではすべての患者様が透析を受けることができません。
そこで、本学附属病院の専門医が専用回線を通じて、患者の様子や透析の状況を見守り、安全に透析を実施できる体制を組み上げました。
その様子が紹介されております。

広報担当の皆様、素晴らしい記事にしていただきありがとうございました。

「いごころ」のバックナンバーはこちら

9/21

2018

骨を診る内科

福島県立医科大学 腎臓高血圧内科
主任教授 風間 順一郎 

 疾患に対する診療アプローチは「外科」と「内科」に分かれます。これは手術によるか、よらないかという違いです。手術によらない診療アプローチ、すなわち「内科」の主要な治療戦略は薬物療法です。ですから「内科医は薬物療法のプロである」と言い換えても問題ないでしょう。

 薬物療法は標的臓器に対する特異的治療法ではありません。身体に入った薬は標的臓器ばかりではなくいろいろな臓器やシステムに到達して思わぬ影響を現します。それが副作用です。だから薬物療法の専門家である内科医は常に身体のあらゆる臓器やシステムに目を光らせています。すなわち、内科医は全身を診ることを前提として臓器を診ているのです。内科認定医・総合内科専門医を取得するために身体の全ての臓器やシステムにわたる広い知識が要求されるのはこのためです。

 このように、外科は標的臓器に直接アプローチして抜本的な治療を行うのに対し、内科は全身を俯瞰して標的臓器疾患の重要性を相対的に評価しながら対応をします。どの臓器においても、この二つのアプローチは診療の両輪として有効に機能しています。

 骨は臓器です。運動器であるだけでなく、ミネラル代謝ネットワークの一員であり、感覚器であり、内分泌機能も担っています。その骨の主要な疾患に骨粗鬆症があります。骨粗鬆症は「骨強度の低下を特徴とし,骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と定義されています。手術で治すことはできません。ですから骨粗鬆症は明らかに「内科疾患」です。しかもわが国の罹患者数が約1300万人と推定されるcommon diseaseです。

 骨粗鬆症は外科疾患である脆弱性骨折の原因となります。超高齢社会を迎え、わが国では脆弱性骨折が激増しています。中でも大腿骨近位部骨折は罹患者のADLを決定的に損ない、医療・看護・介護に要する費用は近未来に年間1兆円に達すると試算されています。医療費の高騰に悩むわが国にとっては大問題です。

 ところが、わが国の内科学界にはこの危機感が共有されていません。骨粗鬆症はcommon diseaseなので専門に関係なく全ての内科医が診療にあたるべき疾患です。しかし、わが国の医育機関には同様の立ち位置にある高血圧を教育・研究の柱に据えている内科学講座が多々あるのに対し、骨粗鬆症を教育・研究・診療の対象としている内科学講座はほとんどありません。わが国では、骨は、他の臓器で機能している診療アプローチの両輪のうち「内科」という片輪が欠落した状態で診療が進められ、仕方なく内科疾患である骨粗鬆症診療の多くを本来は専門家ではない整形「外科」に委ねているのです。これで国民に十分な健康安全を担保することができるでしょうか?

 そこで福島医大腎臓高血圧内科は、骨を診ること、骨粗鬆症を治療することを、一つの診療上の柱に据えることにしました。腎臓高血圧内科で骨というと違和感を覚える人もいるかもしれませんが、骨と腎臓はいずれもミネラル代謝ネットワークの構成員であり、結びつきが深い臓器です。実際に慢性腎臓病患者には多様な骨ミネラル代謝異常が発症するため、腎臓内科医はミネラル代謝ホルモンや骨代謝マーカーなどを評価するトレーニングを受けています。他の分野の内科医集団よりも骨診療に対するハードルは低いでしょう。しかも多くの骨粗鬆症治療薬は腎機能への配慮が必要とされているので、その管理は腎臓内科医が最適だと考えることもできます。

 福島県などの地方は高齢化の進行が早く、脆弱性骨折対策の緊急度は高まっています。腎臓内科が中核となって骨粗鬆症診療を進める「福島モデル」を、その一つの解決策として提案していきたいと思います。

風間順一郎

AUTHOR

主任教授 風間 順一郎

COMMENT

腎臓内科医でありながら救急/集中治療・集団災害医療・代謝性骨疾患診療などの経験もそこそこ豊富な間口の広い臨床医。アカデミズムの世界では場の空気を読んで腎臓内科医の顔と骨ミネラル代謝研究者の顔を狡猾に使い分けるあざといコウモリさんのような立ち位置をエンジョイしている。礼節には気を遣うけど体育会的上下関係は苦手。ならぬことは取りあえずやってみて、それで叱られちゃうのは仕方ないんじゃね?と反省しない。ネクタイが派手で時々ドレスコードに引っかかる。アバターはツインテールの美少女。締切を守れず常に出版社に追われている。ずっと組織の中で生きてきたのになぜか自由人。俺が俺が、と言わないところは長所であり、同時に短所でもあるかも。

9/21

2018

福島慢性腎臓病(CKD)コホート研究について

福島県立医科大学 腎臓高血圧内科
准教授 田中 健一 

 我が国は全人口に対する65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)が25%以上を占める長寿大国です。
高齢化に伴い末期腎不全(透析)患者数も年々増加しており、2015年末で32万人に達し、人口当たりの透析患者数は欧米諸国に比べ非常に多く、我が国は透析大国でもあります。

 腎臓は尿を産生することで体内へ蓄積する老廃物を捨てたり、体の水分量や電解質を調節したりすることで、人間が生きていくために必要な生体内の環境をベストな状態に維持しています。腎臓ではもともと1分間に約100 mlの血液をろ過することができますが、様々な原因(疾患)により、ろ過量が10 ml/分未満へ低下してしまうと腎不全(尿毒症の状態)となり、永続的な人工透析治療(血液透析であれば、週3回、1回4-5時間の治療)が必要になります。

 末期腎不全の前段階(予備軍)である慢性腎臓病患者数も1,300万人と推定され、我が国の成人の8人に1人と非常に多いことがわかっています。慢性腎臓病は腎機能低下(ろ過量 60 ml/分未満)とたんぱく尿によって定義された新しい疾患概念ですが、末期腎不全(透析)になりやすいだけではなく、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患を起こしやすいことが近年明らかになってきています。

慢性腎臓病は高血圧、糖尿病や肥満、喫煙といった生活習慣と同等もしくはそれ以上に、心血管疾患に対する強力な危険因子である可能性があります。
また透析療法には非常に高額の医療費がかかり、慢性腎臓病から末期腎不全(透析)への進行を防ぐことは、個々の患者さんにとってはもちろんのこと日本の医療経済の観点からも非常に重要な課題であります。

 以上の観点から、末期腎不全患者数の増加抑制、慢性腎臓病患者さんの生命予後改善および生活の質(QOL)向上を目的としたプロジェクトとして、当講座では「福島慢性腎臓病(CKD)コホート研究」を行っております。
これは福島県内の慢性腎臓病患者さんや高血圧、糖尿病、脂質異常など慢性腎臓病になりやすい患者さん(ハイリスク群)の患者登録制(レジストリ)による総合的な患者データベース構築を基盤とした観察コホート研究で、現在まで約3,000例の患者さんのデータが登録され、心血管イベントの発生状況や慢性腎臓病進行に対する危険因子について疫学的解析を行い、研究成果については関係学会にて報告しています。

 今後は慢性腎臓病の発症、進展のリスク因子解析や心血管イベント・死亡のリスク因子解析について、さらに詳細な調査・解析を進め、福島県民へのより良い医療の提供を継続するのはもちろんのこと、慢性腎臓病患者さんのより効果的、効率的治療法や新たな介入ツール・創薬へ応用を進めていきたいと考えています。
“福島から世界へ向けて”慢性腎臓病研究に対するエビデンス発信をともに行いましょう。

田中 健一

AUTHOR

准教授 田中 健一

COMMENT

腎臓病、透析を専門に大学病院、市中病院で診療・研究を行ってきました。腎臓病は全身の様々な臓器、疾患と深く関わっていることが多く「病とともに人を診る」「全身を診る」、をモットーに患者さんのための医療を提供できるように努めています。現在は、慢性腎臓病を対象とした疫学研究に力を注いでおり、腎不全への進行を防ぐこと、患者さんの健康寿命を延ばすことを目的に福島から世界へ新たなエビデンスの発信を行ってまいります。

9/25

2017

医局員ブログ始めます!

医局員ブログを始めます!

腎臓高血圧内科を知って頂ける内容を更新していきますので、是非ご覧ください!

6/12

2017

田中健一医師が「第3回AGEs糖化測定セミナー」にて講演を行います

福島県立医科大学 腎臓高血圧内科のホームページをご覧頂きありがとうございます。

福島県立医科大学 腎臓高血圧内科 田中医師講演のお知らせ

この度、当局の医師である田中健一が、東京で開催される医師・医療従事者向け「第3回AGEs糖化測定セミナー」へ講師として参加することになりました。

近年世界中で注目されている老化物質のAGEsについて、最新の臨床研究データを元に講演を行います。

セミナーの詳しい概要はこちら↓

https://www.atpress.ne.jp/news/129681