教授×研修医ホンネの対談

入局一年目。腎臓高血圧内科に入ってみて思う事

岩崎医師
岩崎
私が腎臓高血圧内科を選んだきっかけは、初期研修でもともとは違う病院でしたけど、大学で福島県立医科大学を回らせていただく機会があって。
腎臓高血圧内科での診療の内容がまさに電解質と水分管理、全身管理の専門家の診療を目の当たりにして、自分もこの診療に参加してみたいと思ったことです。
風間教授
風間
医局に入る前と後では、何か印象は変わった?
岩崎医師
岩崎
研修、病棟の人数、少数制っていう感じなので、研修医で回ったときもかなり使ってもらえるというか。そういうのがあったので。そこまで大きくは変わらないです。
ただ、少数制という性質でより、チームリーダーではなくても診療に参加して意見を出して、一緒によりよい治療を考えて、診療方針を考えていくっていうのは共通してあります。
あとは、壁がほとんどないので、病棟チームはもちろんですけど、もっと上の先生方でもかなりフレンドリーに接してくださるという。
あとはいろいろ意見を聞いてくださって、特にご相談しにくい、っていうふうに感じたことがないので、そこはありがたいなと(笑)。
風間教授
風間
岩崎くん、それで結局腎臓医として1年やってきたけれども、どんな感じだ?力がついた?
岩崎医師
岩崎
やはりこっち来て主治医になってからたいぶ鍛えられたような(笑)。伸びたかどうかは別にして鍛えられ…。
風間教授
風間
腎臓のこともそうだが、全身のことが診られるようになったかな。
岩崎医師
岩崎
まだまだでありますけれど、そういうきっかけは掴めたかなっていう。今まではチームリーダーのサポートっていう面も確かにあったんですけれど、今回は外来で診て、入って、具合悪い人の全体を診ていくっていうことになったので。
風間教授
風間
でも大学病院の研修は、大学でやるチーム医療、結構難しい領域多いですよね、大学病院。そういう研修と、それから出張してローテーターとして回ってきて、今度自力でプライマリのケアからやっていく研修を、両方やることに意義があるんです。ですから大学の医局でやる実習っていうのは、そのバランスを取る。どちらか片方ではダメだと思うんです。今、岩崎くんが両方できてるってのは、とってもいいことなんじゃないかなと思います。へこたれてないか?
岩崎医師
岩崎
いや、そこは大丈夫です(笑)。

腎臓高血圧内科で研究したいこと、教授から学びたいこと

岩崎医師

岩崎医師
岩崎
医局に入る前からですが、風間先生にお会いして、今までは教授ってやっぱりどうしても、ものすごく厳かで近寄りがたいっていうイメージが(笑)。
でも風間先生は、僕たちのような若手にもかなりフレンドリーに接してくださって。ただもちろん知識とか、今までなされた研究の内容とかはとても素晴らしいものがあるんですけれども。それと親しみやすさのギャップというか(笑)。
そういうのがすごくあって、とても接しやすい先生だなっていうふうに思いました。
風間教授
風間
岩崎くんはこれからどんな研究したい?
岩崎医師
岩崎
やはり言うまでもなく。
風間教授
風間
小噺?
岩崎医師
岩崎
(笑)
いやいや、やはり先生は骨ミネラルバランスと腎臓関係の専門家ですので。
もちろんそのことは、せっかくその下で働いているので、そのことは深く学んでいきたいって思う一方、あとは救急で学ばれた経験、ものすごく長い先生なので。
腎臓と救急と、あとはこれからの腎臓内科のあり方ですね。
ただ、腎臓の慢性疾患だけ診るだけではなくて…。
今まで腎臓内科、糖尿病と一緒でしたけど、以前の働かれてた環境が肺、膠原病関係の先生方と一緒に働かれていたということで、今までそちらと関連した診療のあり方、学ばせていただけたらなと思ってます。
風間教授
風間
うん、若手の医師たちには、まずは貪欲であってほしいですね。
ここ勉強したい、ここじゃないところを勉強しろ、みたいな感じだよね(笑)。
野心的であってほしいですね。能力はみんなあるので、野心的になればなるだけ入ってくるものが増えるんです。岩崎も沼田もとても元気な奴なんで。元気があることはそれだけ吸収力があるわけで。それで素晴らしいことです。その結果、何を専門にするとか、何が身についてきたとか、っていうのはあくまで結果でしかない。(笑)。
岩崎くんは、今医局に望むことはある?給料上げろとかそういうんじゃない(笑)。
岩崎医師
岩崎
(笑)。やはり大学で働くうえでもいろいろ学んでいきたいっていうのがもちろんあって、透析室は透析室で、まだオペに入ってないのでそういうことも広く学んでいきたいなというのあります。
風間教授
風間
軽い手術を行うことも、それから機械を操作することも、この腎臓内科の特徴なので。そういう普通の内科医の仕事のほかに、その2つは特徴なので。どうしてもある一定期間はトレーニング受ける必要ありますよね。ちょっとやってみようか。
岩崎医師
岩崎
頑張ります。

「医局の主役はやっぱり若手!」初期研修医・学生へ向けて

風間教授

岩崎医師
岩崎
腎臓高血圧内科の魅力はは、とにかく自分の意見を封殺するっていうことはしなくていい、っていうのがあるので。
入局1年目からでも自分の学んだことを、とにかくすぐ活用できるっていうことが1つと。
あとは風間先生おっしゃいましたけど、内科の中でも全身管理を得意とする分野なので、さまざまな広い範囲で診療できるっていうことと、手技ですね。
簡単な手術もできる。
そこから幅広い経験が得られるっていうことですね。
あとは全身管理という意味では他科から頼りにされる部分はあります。
こっちの病院来てからも透析してる人とか、むくんじゃったとか、電解質乱れてる人なんかのアドバイスだったら一緒に診ていったりという機会は多いので。
そういう意味でも全身管理のスペシャリストとしてやっていけるということです。
風間教授
風間
医局の主役はやっぱり若手の医師なんですよね。
若手の医師が、自分たちが伸びていくための、そのためのスポットであるので。
主役は若い人です。
ですから、そういう人たちにいろんな可能性を提供することが医局の仕事だし、医局、教育機関ですから。
上が決めたことを下に押しつけるための、そういうヒエラルキーではないです。
うちの医局は、各人が伸びていくために使っていく、機能するメリットですね。
そうであるべきだし、そうなっていきますね。
その原動力はやっぱり1人1人が伸びていこうという意志であって、その意志がある限り1人1人の希望が最優先される組織であるべきだと思います。
でなければ教育できないので。
ちょっと前まで「白い巨塔」のような医局の印象というのは、今日は成り立っていかないと思います。
そういう時代ではないと。
僕たちがしなければいけないことは、何を勉強したい、教育したい、って言っても応えられるような、そういう研修の能力を上げていく必要があると思います。
それがティーチングスタッフの仕事ですよね。
こんな思いで、入局を希望する若手の医師を迎え入れていきます。